俺の眼鏡を超えてゆけ

20050608(Wed) 

いきなりですが、恋次受けの可能性について考えてみる。


●白哉×恋次

詳しいことは全く分からないのですが、聞くところによると恋次受けではこのカプが一番多いらしいですね。
自分の目で確かめたわけではないのでほんとに知らないんですけど、だって友達が言ってたから。(小学生の理屈)
それで98話のタイトルが恋次とルキアのエピソードで『星と野良犬』なんですけど、それなら白恋は『月と野良犬』だと思う。
野良犬が恋次で、月が白哉様。
野良犬は高い崖の上に立って必死で月に向かって吼えるんですけど、だからといって月の何かが変わるわけでもない。
それでも野良犬は諦めなくて、毎日少しでも月に近づけるような高い崖を探し続けます。
崖の天辺に登るために、切り立った岩山を一生懸命登りますが、爪が割れて血が出たり、時には足を踏み外して落ちたりします。
それでも野良犬は少しでも高い崖に上ろうとあがき続ける。
白恋の恋次における感情は、そんな野良犬に対して抱く不憫萌えに尽きると個人的には考えます。

萌えという桃色の眼鏡を通せば、恋次はそれは大層可愛いいチワワにも見えようというものですが、フィルターを通さないギラギラした野良犬というあれでも、それはそれ、これはこれみたいな。
恋次が野良犬なら、きっと誰にも懐かないよ。
人がせっかく好意で食べ物をあげようとしても、鼻面に皺を寄せて牙を剥き威嚇しまくると思います。
それで誰も人は近づかなくなって、恋次自身それでいいと感じています。
雨の日は当然ずぶ濡れで毛は濡れそぼり、それを優しく包んでくれる飼い主もいないので、乾いたら雑巾の匂いがしたりしたらいい。
そんな恋次(野良犬)を下校中のスネ夫みたいな子どもが、「この犬クッセー!」とかはやし立て空き缶を投げつけたりします。
恋次は必要以上に弱いものに対して力を振るうつもりはなかったのですが、ただ身を低くして一声唸るだけの威嚇をしたらスネ夫は大袈裟に泣き喚き、そのスネ夫のお母さん(PTA)が
「あんな薄汚い野良犬がうろついていたら危険ザマス!保健所に通報するザマス!」
みたいな事言い出して、恋次は色んな人間から追われたりしてしまうんです。
それで白哉は何をしているかというとこの話の場合月なので、ただ怜悧な光を浮かべ闇夜に浮かんでいるだけという……。
迷走する萌え。


ちなみに月が白哉だといいましたが、もうこの際兄様が月の女神アルテミスな神話パラレルもアリなんじゃないの。
あの大きな白い布を身体に巻きつける例の格好で(兄様はBLEACHで一番この格好が似合うお方だと信じてやみません)。
そしてこの場合、弓親がナルシスです。
あの水に映った自分に見惚れて溺れる人。



●藍染×恋次

個人的本命です。
あの惣様の視線のいやらしさ!
ルキアはギンを蛇に例えていましたが、ギンが蛇という爬虫類なら惣様は幽白の左京だと思う。
あの戸愚呂弟を最後まで味方につけていたカリスマ性もさることながら、コエンマをもってして「あやつの眼は自分の命を何度もドブにさらしてきた人間の眼だ」と言わせた始終イッてる目つき。
惣様の視線のいやらしさは、それに通じると思う。
それで白恋は月と野良犬だと先述しましたが、藍恋だとどうなるかというと、トップブリーダーと野良犬だと思います。
惣様の手にかかれば野良犬の恋次も調教(すごい単語だ)されて、チャンピオン犬に生まれ変わる事でしょう。
惣様は野良犬を見ると人当たりのいい笑顔で、
「なんか他人に思えなくてね(微苦笑)」
とかいって引き取ったりして、近所では評判の青年なんですが、反面心の中では
「万物の霊長はヒトではない。藍染惣右介だ」
と常に考えているという感じのお方だと思います。
そんな惣様に目をつけられたが最後、野良犬の恋次も膝をおって降伏、腹も見せるし首輪もつけさせるしかありません。
でもそれに至る経緯(調教の日々)は、それはそれは壮絶で、恋次に噛まれたりしたら惣様はその自分の血を舐めたりして、
「ククク、面白いよ阿散井君。(犬の名前)そうこなくちゃ、そうこなくちゃね……」
とかなんとか、左京の目つきで言ったりしたらいいです。
ちなみに惣様が野良犬の恋次を見つけた時、惣様のお眼鏡(惣様に限って言えばメガネと言う単語に「お」をつけるべきだと思う。違った意味の名詞になろうが「お」をつけるべきだと思う)は戦闘機の照準のようになって、ピコーンピコーンとロックオン音が聞こえたに違いありません。

それでトップブリーダーの時の惣様は、襟を立てたポロシャツの胸元からコインのネックレスが覗いていて欲しいです。
夜は絶対紫色のガウンを着る。
それでなんか知らないけど紫のガウンを着ている所を近所の雛森さんちの桃ちゃんが見てしまいます。
桃ちゃん、惣様を「紫の人」と命名。
学校の友達に「あのね、紫の人がね」と頬を染めて毎日逐一報告するのですが、聞き手である友達は始終薄笑い。
それで桃ちゃんの友達である女子高生たちが、街中で偶然惣様を見つけます。

A「あ、紫の人だ(笑)」
B「あ、ほんとだ(笑)」
A「うわー、サマーセーター肩にかけて結んでる」
B「さすがだ、紫の人」

惣様が近所の女子高生に弱冠キモがられてたりしたら、萌えのあまり死ねます。

あと少し話がそれますが、9巻177P3コマ目の恋次に対する惣様の手つきは、絶対犬を呼ぶ時のそれだ。



●一護×恋次

個人的大穴です。
恋次が受であることは春が来て夏が来るように自然の摂理ですが、一護もまた私の中では受かな?という感じだったのでつい最近までこの可能性は考えていなかったのですが、なんかほんとアリだなと、さっき急に思った。
尸魂界に来てからの一護はすごい勢いでいい男になっていっているので、その懐の深さで恋次を受け止めてあげて欲しいとも思うのですが、願わくば3巻辺りの適度に年相応な一護とのカップリングでもあってほしいと思う。

例えば一護と恋次が一緒にたこ焼きとか食べていて、最後の1個があまったとします。
それでそれを賭けて二人がガチンコで戦ったとして、恋次が勝ったとする。
それが尸魂界以前のVS一護だったら、恋次は「やった!」って心底思って美味しくたこ焼きを頬張れると思うんですけど、尸魂界後の一護だったら恋次は
「こいつ、ひょっとしてわざと負けたんじゃねぇのか?」
ってなって、せっかく勝っても最後の1個のたこ焼きを食べれなくなってしまうんじゃないかなーと思いました。
恋次は兄様に対して野良犬が月に感じるような圧倒的な敗北感を抱いていると思うけど、一護に対しては神格化したものは抱いていないと思う。
だからこそ悔しいというかなんというか。

なんか自分と仲いい友達が、自分よりもっと仲いい友達を見つけてしまって、それでふてくされていたらその渦中の奴(友達の友達)から「遊ぼ」って思いっきりいい笑顔で手を差し出されて、動揺して砂を投げつけて逃げてしまう子ども、というのが一恋の恋次のような気がします。
一護は恋次に砂を投げつけられたら怒り狂うのですが、それでも何度も誘ってくれるような懐の広さはあるもんなぁ。

ていうか恋次が校庭の隅の鉄棒に一人で、逆さまにぶら下がって遊んでいたらどうしようかと胸がざわつきました。
ざわわざわわ。




あと余談ですが、以前ひかるさんが
「オレンジレンジって、一恋ってことだね」
と言ったので、「上手いこと言うな!」と衝撃を受けたことがありました。
そしてその件のオレンジレンジを、うちの妹がものすごく嫌っています。(お好きな方すみません)
特に最近出た新曲の『お願い!〜』が嫌いなようで、それがテレビで流れるたびに眉間に皺を寄せ悪態をつきながらチャンネルを変えます。
私はオレンジレンジ自体は好きでも嫌いでもないのですが、妹に嫌がらせをしたい一心で『お願い!〜』を覚えようと一生懸命ネットを駆使して、とりあえずサビは歌えるようになりました。
それで妹の前で歌いました。
怒られました。
そんな自分の眼を鏡で見て、
「こやつの目は自分の時間を何度もドブにさらしてきた人間の眼だ」
と思ったり思わなかったり。

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